今までも、スタッフとホームのおばあちゃんとではケーキ作りをしていますが、今回は「娘さんとお母さんでケーキ作りをしてみましょう」という計画。
なので、基本的に僕たちのすることは日程調整して、場所をお貸しすることくらい。
当日も、
場所:いつものお父さんとお母さんの食事席
道具と材料:娘さんが用意
オーブン:キッチンのものをお貸しする、使ってない時は空いてますから。
薪ストーブ:チョコとバターの湯煎と、くるみのロースト用に。火はついてるのでちょっと天板を拝借。
という具合に。
僕たちはただおしゃべりしながら、美味しそうと眺めるだけ。
お母さんの秘伝のレシピを娘さんがアレンジして、それを元に作っていきます。
「お母さんは粉をふるう時に、いつも2回ふるってたよね」
「ケーキ型に紙を敷く時には、型紙をとって、しっかり入れてたよね」
と娘さんはお母さんに話しながら、一緒に作っていきます。
「よく一緒に作られたんですか?」と聞いてみると、
「私は食べるの専門だったかな」
でも、やっぱりその作っている姿を見ていたんですね、今は娘さんの作る姿を見て、なんとも嬉しそうなお母さんの表情。
二人から少し離れた薪ストーブの前には、お父さんがそれを優しそうな眼差しで見守っています。
こんな風に出来上がった、ブラウニー。
チョコの焦げる匂いと合わさって、なんとも甘い時間です。
医療や介護の専門職によくありがちなことだと思うのですが、「何かしなくっちゃ」と考えるあまり、「私たちがやらなきゃ」とかなってしまい、結局は家族や友人の出番を奪っていた・・・なんてことがよくあります。
また、社会的な役割という時に「社会」という言葉に引っ張られて、すぐに地域に役に立つようになんて考えちゃうことがあります。
でも、僕たちも含めて多くの人が、不特定多数の人の役に立つことよりも、特定の「大切な」「大好きな」誰かの役に立ちたいって思うだろうし、一緒にいたいって思うんじゃないかなと僕は思うんです。
だったら、僕たちはその人の人生の大部分を一緒に過ごしている人たちをエンパワメントしていくっていうのも悪くないんじゃないかなと思ってます。
お母さんと娘さんとお父さんの時間を過ごすきっかけを作って、一緒に過ごさせてもらった僕たちは、いつか思い出した時に、「あの時ね」って話せるような素敵な時間を戴いたように思います。
最近、僕は「利用者さん」という言葉をfacebookやブログの場面では使わないようにしています。
だって、お互い利用し合うなんて、なんか気持ち悪くないですか?
お互い利用し合うよりも、一緒にお互い分かち合うの方がいいな、と思います。
チョコブラウニー、少し寝かせてバレンタインの日にみんなで頂きました。
株式会社リゾートケアハウス蓼科では、こんな風にいい感じの時間を一緒につくっていってくれる仲間を募集しています。
お気軽にお問い合わせください!2016/02/17
クリスマス会は大騒ぎ
ブン兄のユキミくんは、イギリスで長年音響の仕事をしてきた音楽業界のプロです。
ユキミくんのお兄ちゃん、是空さんはいつもお世話になってるついでに、ベースがあったらいいよね、ということで参加してくださいました。
たかしさんはブンネ®メソッドでおなじみのスウィングバーギター。
前日、追い込み練習をしていたたかしさん、いつもはブンネ®メソッドの指揮を見ながらですが、今回は楽譜を用意しました。(なぜかみかん箱が楽譜台になってるのは、ご愛嬌です。)
まゆみさんは元保育士。ホームには元保育士が4名在籍しています。もちろん(最年少の1名を除いて)みんなピアノが弾けます。
さあ、演奏が始まると、オーディエンスも手にしたタンバリン、ヤクルトマラカス(利用者さんのご家族さん、ほりさんが作ってくれました!)と歌で、一緒に盛り上がります。 iPhone片手に撮影する私も、その盛り上がりに感動です! Wow!ロックンロール! ジングルベル、赤い鼻のトナカイ、お正月の3曲をみんなで演奏しました。 演奏が終わると、ユキミくんがクリスマスの由来を話し始めます。 ユキミくんは、長年日本を離れていたおかげ(?)で、不思議な日本語を(カンペを見ながら)操ることができます。 「みなさん、クリスマスっていうと、何を思い浮かべますか?」 「トナカイ?サンタクロース?プレゼント?」 「いやいや、もっと深く深く掘って考えてみてください。」 ・・・・・ 「そうです、クリスマスって言えば、植木等。スーダラ節です!」 「え?」 ケアホーム豊平とグループホーム豊平といえば、ブンネ®メソッドや、アロママッサージ、重度の方のケア、医療連携etc、おしゃれで、北欧スウェーデンの雰囲気、真面目なイメージだったはずです。 でも、目の前を通り過ぎるのは・・・イモトみたいになったみんなです(汗)
青いボロボロのジャージ、白いヨレヨレのTシャツ、お米の袋で作った(お年頃のメタボ体型を隠すための)腹巻。
コスプレは、人の可能性を解き放つみたいです。
大笑い(苦笑い)で最後には「メリークリスマス」のパネルが、なぜかお尻に・・・
そのあとのヒゲダンスが可愛く見えます。
テンションが上がったのか、ほりさんも前に出て、ヒゲダンス。
そのあとも楽しい時間を過ごしました。
みんなでケーキも食べて、べちゃくちゃお喋りをして。
記念撮影をして、その場でプリントしてお渡ししました。
最後に。
昔、ボブ・ディランがいったみたいじゃなく、僕たちにとっての答えは風に吹かれてなんていないと思います。
僕たちのロックンロールは、スーダラ節みたいに、触れる手と手の間に、隣にある笑顔と、平凡な毎日と、たくさんの挫折と、ほんの一瞬の満ち足りた情熱と、明日への希望にあると思います。
明日からも、もっとロックンロールしていきたいと思います。
Love & peace!
2015/12/19
お手伝い、からはじまる。
自宅の柿の木が超豊作で、採れた柿(渋いの)を「誰か剥いて干し柿にできるんじゃない?」という軽い気持ちで持ってきました。
「気軽にチャレンジ、気軽に失敗、失敗したらそこから学ぼう」が口癖のやまだですが、一応毎日の利用者さんたちのリンゴなどの皮むきの様子や、生活歴なんかもcheckしつつ、これなら楽しんでもらえそう、と100個ほど持参しました。
「これってそのまま食べれるの?」
「すごく渋いけど。」
「残念」
甘柿が当たり前の静岡出身のスタッフは「干し柿」をつくって食べる、ということに馴染みが少ないみたいです。
しかも、ある程度は予想していたものの、よくよく聞いてみると、干し柿をつくったことがあるスタッフがいないことが判明。
利用者さんにはやったことがある人がいるので、その人に聞きながらやることになりました。
ホームの皮むき2トップと真由美さん(干し柿経験なし)が剥いていると、料理上手で有名な利用者さんがやってきました。
「一緒にやりませんか?」
「今日はええわ(訳:今日は気が向かないの)」
残念。勧誘は失敗に終わりました。
ちなみに先日、真由美さんはこの利用者さんにリンゴの皮むきをしてもらっている時に、「若いもんがぼーっと見とらんで、あんたもやり。(訳:若い人が、見ているだけはなく、率先してやりなさい)」と怒られてました。
剥きながらお話をしていると、
「これ、ちょっと指を舐めただけでも渋いわね。」
「・・・・」
結構、お茶目な一面があるんですね。
で、皮を剥いた柿は、干し柿を毎年つくっていた干し柿経験者の師匠の元へ運ばれます。
今まで何万もの柿を結び付けてきたであろう(勝手な思い込みですが)という手つきで、手際よくビニール紐に結び付けられていきます。
干し柿師匠に相談の上、風通しが良く、日が当たる、軒下に布団干しを移動して、干し柿を干しました。
「いつ食べられますか?」
利用者さんはすでに心待ちにしているみたいですが、ここからはお天気任せなので、うまくいくか予想ができません。
粉が吹いた見た目も完璧な干し柿ができるはず、です。
みんな頑張ってたから。
ケアホーム豊平では、栄養士さんがいて、調理スタッフが食事をつくっていますが、最近「お手伝いの時間」という、利用者さんに調理の「お手伝い」をしていただく時間を作っています。
ネーミングがイケてるかイケてないか、ということは別として、みんないい顔になるんですよね、利用者さんも、スタッフも。
そうそう、この前、喫茶室で飲んだ紅茶のティーパックの包装紙にも書いてありました。
「笑顔がHAPPYを連れてくる」って。2015/10/27

























